中原中也
他愛もない僕の歌が、 / 何かの役には立つでせうか? / 僕の氣は餘り確かではありません / 僕は死んだ方がましだと昨日思ひました
藝術とは、畢に生活の餘裕の / アナルキスチイクな希望です。 / 世話場への關心は、 / 詩人には何の利益をも齎しません。
この上もう一段餘裕がなくなれば、 / カチカチのパンを寢床の上でかじりながら、 / 汲み置きの水を飮みながら、
ギタアのレコードかけて、 / 泣き笑ひしたり、洟をかんだり、 / いとも莊嚴な死に際を演じてごらんにいれます。
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