中原中也
秋の日を歩み疲れて / 橋上を通りかゝれば / 秋の草 金にねむりて / 草分ける 足音をみる
忍從の 君は默せし / われはまた 叫びもしたり / 川果の 灰に光りて / 感興は 唾液に消さる
人の呼氣 われもすひつゝ / ひとみしり する子のまなこ / 腰曲げて 走りゆきたり
臺所暗き夕暮 / 新しき生木の かをり / われはまた 夢のものうさ
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