中原中也
秋の日は 白き物音 / むきだせる 鋪石の上に / 人の目の 落ち去りゆきし / あゝ すぎし 秋の日の夢
空にゆき 人群に分け / いまこゝに たどりも着ける / 老の眼の 毒ある訝り / 黑き石 興をおさめて
あゝ いかに すごしゆかんかな / 乾きたる 砂金は頸を / めぐりてぞ 悲しきつゝましさ
涙腺をみてぞ 靜かに / あきらめに しりごむけふを / あゝ天に 神はみてもある
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