中原中也
土橋の上で胸打つた / 胯の下から右手みた / 黑い着物と瘦せた腕 / 縁側の板に尻つけて / 障子に手を突つ込んで裏側からみてゐる / 闇の中では鏡だけが下を光らす / 一切が悲哀だつたが戀だけがまだ殘された / だが併し、女は遂に威嚴に打たれることないものでありました / 砲彈が放棄された
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