わが喫煙
おまへのその、白い二本の脛が、
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夕暮、港の町の寒い夕暮、
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にょきにょきっと、ペエヴの上を歩むのだ。
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店内に灯がついて、灯がついて、
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私がそれをみながら歩いてゐると、
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おまへが聲をかけるのだ、
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どつかにはひつて憩みませうよと。
そこで私は、橋や荷足を見殘しながら、
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レストオランに這入るのだ――
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わんわんいふ喧騷、むつとするスチーム、
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さても此處は別世界。
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そこで私は、時宜にも合はないおまへの陽氣な顏を眺め、
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かなしく煙草を吹かすのだ、
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一服、一服、吹かすのだ……